こんにちは!ごっとんです。
今回は、なぜ僕がアースバッグ工法が西表島に向いていると思っているのか?それを書いていきます。
多分、他の有人離島にも関わる話かと思います。
さて、「日本離島センター」によれば、日本には無人島が6432島、有人離島が416島もあるんです。
知ってました?
本当に日本はザ・島国オブ島国なんですよね。
そんな中で、僕が思う西表島でのアースバッグ工法が向いている理由を4つ挙げてみました!
それぞれどういうことなのかを説明していきましょう。
配送料の影響を受けない:生コンと配送料
そんな有人離島に住んでいる我々の中で、一番話題になるのが、
「「「配送料だッ!!」」」
もちろん過疎化もゴミ問題も由々しき問題ですが、それ以上に一番生活に根ざした形で影響するのが物資を運ぶためのお金なんですよ。
見たことありますよね?ネットで注文して、「全国一律配送料」でよっしゃと喜んでたら「ただし離島は除く」とか書かれているの!!
「みんなで平等に買い物しよう!ただし離島、テメーはダメだ。」
キィィ!!(ハンカチ
と、まあ、住んでいる皆さんは実はもう慣れっこな話なんですよ。それを踏まえて住んでいるわけですからね。「多少食材が高くても、畑で作ったらいいさ」てなもんです。
みんなタフですね笑
しかし、建材、特に生コンはそうはいかない。前にも書きましたが、西表島の生コンの相場は他県の3倍です。
特に台風の強い地域なので生コンを使った強固な家でないと皆心配ですし、事実木造のお家は過去なんども飛ばされて壊れて、数は減ってきています。
地元の人によれば、もう修繕したり直したりするのは流石にしんどいと。それだけ台風が強力だってことですね。
そんな場所で生コン価格が他県の3倍なのは、結構キツイと思うんですよ。
500万円で建つはずのコンクリ打ちの家が、1500万円だったらみんなやる気なくすでしょ?
だからこそ、土地の土をそのまま使って建材にする方法が、とても魅力的に思えるのですよ。
問題視されている赤土を使える:赤土の流出
これは、今年9月に猛威を振るった台風24号のもたらしたことですが、西表島でも赤土の土砂崩れが起きています。
しかもそこかしこで。
様々な場所で赤土が流れているのですよ。それこそ山の上でも。
出典:内閣府HP 沖縄における赤土対策の取り組み
- 体積した泥で光合成できなくなったサンゴが減る
- 水質の悪化
- 漁業への影響 etc…
それに赤土は、農業関係の方からもあまり好かれません。赤土で育てられる作物が少ないからですね。
よく農業では有機質を含んだ「黒土」が好まれます。サトウキビやパインは赤土でも育てられる作物のため、西表の農家さんは頑張って作り「特産品」としているのです。
簡単に言えば赤土は嫌われまくっています笑
沢山あっても役に立たないと言われているのですね。
しかし、それが建物を作るにあたって強力な素材になるとしたらどうでしょう。
沢山あって役に立たないと言われているものがもし、役に立つのなら、ぜひ役立てたいじゃないですか。
僕が赤土がどうの、消石灰がどうのと躍起になってるのは、この辺が影響しているからなのです。
台風や地震に耐えられる強度がある:強ければ強いほどいい!
アースバッグ工法で作られるアースミックスや三和土は一般的なセメントモルタルよりも4倍強いと言われています。
もちろんその土地の土の質にも左右される話なので、僕の行ってる実験結果によりますが、セメントよりも強い強度が出れば、それだけでも大きな前進です。
何が言いたいのかというと、台風による耐性は西表内で「生コンを使うことで解決している」のであれば、結果によっては三和土でも問題ないのでは?ということです。
なおかつ、アースアッグハウスは「カテナリー曲線」を利用した、強度の高い仕組みで立てられます。
【カテナリー曲線】
電柱と電柱の間の電線は重力に引かれてたわんで曲線を描いています。ロープやひも、鎖などの両端を持って引き上げたときに、ロープが描く曲線がカテナリー曲線です。従って、懸垂(けんすい)曲線とも言われます。生活の中のいたる所で見ることができる曲線と言えます。
カテナリー曲線は、材質が持つ強さを最大限に引き出せるため建築や橋などに使われています。引用:名古屋市科学館HP
僕がアースバッグハウスの話をすると「台風があるからどんな建物もダメだ」と言われることも結構あったのですが、「台風があるからこそ言ってる」のですよ。
それに最近、西表島でも震度5弱の地震が観測されました。
今まで地震はほとんど無い、と言われてきた南の島にも地震がやってきたのです。もはや、日本で暮らすには逃れられない災害なのかもしれません。
耐震耐火耐久性
アースバッグ工法は耐震性のある構造です。また主材が不燃材の土であり、その躯体は30cm以上あるため耐火性に優れます。
そういう面でも「強度が高い」というのは重要な要素です。
この辺は実験結果次第、といったところですね。
塩害の影響が少ない:海水を使った建材
今回実験しているのは、土、消石灰、海水を使った実験です。
そもそも鉄のサビ具合がとても早い土地なんですよね。家の中においてあるノコギリもあっというまにサビだらけ。車のボンネットにも、塗装の下からサビが浮き出るくらい塩が空気中に漂っている。
そもそも今回の実験で三和土の中に海水が使われているのは、消石灰と赤土の粘土質の反応のためです。
つまり、海水に含まれる成分は、建材の強化に繋がっているので、海風に晒されて弱くなるってことはないでしょう。
鉄骨が錆び、膨張して内側から剥離して崩れるコンクリート造を見てきましたからね。
ただ、アースバッグ工法でも最低限鉄筋を使わなければならないのが不安なところ…。
鉄骨使った方がコンクリがもろくなるとか、呪われているのか笑
いかがでしたでしょうか。
強度と塩害についてはちょっと根拠が弱い!笑
これから試した結果を見たり、また色々調べて、ということになるでしょうね。
ではでは次の記事でまたお会いしましょう!